【ガビチョウ】在宅 鳥図鑑

スズメ目チメドリ科 撮影月:1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12

 夜が明けると、鳥たちは、まず、自らの生存を仲間に伝えるように、少しためらいながら。そしてお互いの確認が終わると、高らかに鳴き始めます。ウグイスが、少し大きな声で。そして、ガビチョウが、ひときわ大きな、美しい鳴き声で。 
 鳥の写真を撮り始めたころ、きれいな鳴き声の鳥を撮ろうと、カメラを向けていました。オレンジ色の嘴、粘土色で、歌舞伎役者のように目の上に白い太い眉を引いた鳥がそこにいました。図鑑で調べると、ガビチョウ、漢字で書くと画眉鳥、「中国南部から東南アジアなどの平地から山地に生息する。日本には江戸時代に愛玩用として移入され、九州、四国、本州などで繁殖して増加している(フィールド図鑑「日本の野鳥」第二版より)」とあります。あの眉は、歌舞伎でなく、京劇なのだと妙に納得してしまいました。
 別の日、また別のきれいな鳴き声の鳥をカメラで追っていて、それが同じガビチョウであることを知りました。様々な鳴き声、それも高らかに鳴く、それがガビチョウなのです。「いろいろな鳥のさえずりを真似た鳴き方も交えて、大きな声で一年中鳴く。(フィールド図鑑「日本の野鳥」第二版より)」、まさにその通りです。

 ここでは、朝目を覚ますと、裏のくさはらの山際の藪の中から、ゴソゴソ動き出し、山側の段々の花壇の上を跳ねながら道路側に移動し、道路脇を下って、数軒下から裏の貯水池後の方に抜け、元のところに戻る、というように、わが家の周りを鳴きながら、反時計回りに一回りするのが日課のようです。これを、一羽でなく数羽が行うのですから、やかましいことこの上ない状況です。
 また、藪の中では、年がら年中ゴソゴソ。タヌキか何かが出てくるのかと思うと、ガビチョウが現れるといった状況です。

 我が家では日常的にみられるガビチョウですが、埼玉県にある森林公園に行ったとき、そこでもガビチョウが現れたことに驚きました。日本中であのやかましさが聞かれているのだろうかと思うとうんざりします。
 食欲も旺盛のようで、食事のシーンにも何度か出会いました。
 とにかく、ガビチョウのパワーに圧倒されるというのが感想です。 

(2025年5月31日記)


撮影年月101112
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2025年