キックスピード
菅平の一泊二日の夏合宿、例年は大型バスは子どもたちでいっぱい。
キックスピード(2010年写真より)
でも、今年はちょっと余裕がありました。
今年は、指導者6人が同乗。菅平片道2時間弱の道行きを子どもたちと過すことになりました。
往路、子どもたち一人ひとりから、合宿の目標を聞く場面がありました。
「ミニゲーム大会で優勝します。」
「2日間楽しんできます。」
「けがをしないようにかんばります。」
「リーダーとしてしっかりやります。」
・・・
等、子どもたちが目標を挙げる中に、「キックスピードで55キロを超えます。」という、K君の言葉がありました。
そう、この合宿のもう一つのイベントに「キックスピード」があります。
初日の午前中の練習が終わり、昼食、スイカ割りがあり、その後に「キックスピード大会」があります。
このキックスピード、2002年日韓ワールドカップの時でしょうか、地元の朝日新聞の販売所がキックスピードの機械を貸し出すというサービスを始め、それを利用し、機会あるごとにチームで「キックスピード大会」を行うようになりました。
私たちのクラブの大きなイベント、「夏合宿」「お別れ会」のそれぞれの場で、このキックスピード大会がが催されるようになりました。
機械も、借り物から、現在はクラブ所有の3代目です。
ゴールネットの裏側中央、1メートルぐらい後方、地上50センチぐらいの場所に装置をセッティング。
ペナルティスポットのちょっと前ぐらいにボールをセッティングし、助走をつけシュート。
装置に表示されたスピードが大きく読み上げられると、驚きや落胆の声が一斉に上がる。
それを記録し、あとで発表するというものですが、子どもたちにとっては、「今回は、いちばんに」「今回は、〇〇キロを」という意気込みが伝わり盛り上がる一瞬です。
低学年から、順に名前が呼ばれ、ゴールに向かいます。
助走をつけ、シュート。
コロコロシュートもあります。ボールが浮いてしまうと思ったように数値が上がりません。
高学年になるに従い、周りも騒がしくなってきます。
離れたところで、足を振りぬいてシュートイメージを描いている子もいます。
じっと下を向いて順番を待っている子もいます。
そして、助走をつけて、シュート。
「72キロ」
わぁ~。ちくしょぅ~。やった~。次がある、次が。・・・
低学年から、6年まで、2回繰り返します。
それで、子どもたちのキックスピードは終わり、なのですが・・・。
次は、指導者です。これが、また盛り上がります。
子どもたちがスイカ割りを楽しんでいる時、担当の保護者がキックスピードの設営をするわけですが、きちっと測れるか確認するために、まずは何人かのコーチが試し始めます。そして、だんだんヒートアップして・・・。という状況でコーチたちはスタンバイ完了です。
さて、指導者の番です。
最初は、ヒロコーチです。チームの取りまとめのコーチということもあり、子どもたちからもすごい声援です。ボールが浮いて、「8ちじゅう数キロ」。
次は、ノボル監督。ノボル監督は現在62歳(?)、指導と共に、シニアの50、60の2つのカテゴリーで活躍中で、昨年は、シニア60の得点王のタイトルもとったすごものです。でも、年にはかなわない。今年は、70台後半を死守するのがやっとで、1回目は地球を蹴って大騒ぎ。
続いて、タムラコーチ。タムラコーチは、いつものように子供たちの笑いを集めながら、・・・。
というように、子どもたちに見守られながら順次蹴っていきます。
若手になると、100キロを超えるか、子どもたちも期待でいっぱい。声援も最高潮です。
コーチが終わると、サポートに来ていたOB。102キロが出て、拍手喝采。
そのあとが、保護者有志。お父さん、子どもに期待を集めながら、「ありゃ!!」ということも・・・。もちろん、お母さんも歓迎です。すばらしい、ト―キックで子どもの記録をこえることも・・・。
というわけで、子どもは2回だったのに、あきらめきれないコーチは、5、6回も蹴ることしばしばです。
私は、今年は73キロ。4年生の最高が74キロだったので、1キロ負け。来年は・・・、と子どもに言ってみたが、子どもは伸び、指導者は1つ年をとりということなのでしょう。
さて、バスの中で、55キロの目標宣言をしたK君はというと、「56キロ」みごとクリアです。来年は「60キロ」だそうです。
毎週、練習が始まる前、子どもたちはゴールに向かってボールを蹴っています。
そして、練習のない平日は、休み時間に同じようにボールを蹴っています。
次はお別れ会のキックスピードです。